カツラの木
カツラ

(カツラ科)
Cercidiphyllum japonicum Sieb. et Zucc
カツラの葉
形態 ・真っ直ぐに伸びた幹から、いっぱいに枝を伸ばす。一株で多数の幹をだすことがある。
・樹皮は灰褐色で、老木ではねじれる様に裂けて薄く剥げ落ちる。
・葉は広いハート型で、外周には広状のなめらかな鋸歯がある。裏表とも無毛で約7本の掌状脈がある。
・春、開花に先立って花をつける雌雄異株である。花びらはないが、雄花のやく、雌花の柱頭、芽吹いた新芽がともに紫紅色で、まだ緑少ない谷あいに美しい。
・秋には紅葉する。果実には有翼の種子入っている。
分布・生態 日本各地に分布するが、北海道に大径木が多い、沢沿いなどの湿った肥よく土を好む。萌芽力が強く成長が早い。
用途 カツラ材は散孔材・辺心材の区別は明瞭である。肌目は細かく、材はやや柔軟でいささか割裂しやすく切削中に先割れが入りやすい。
しかし切削加工はきわめて容易で塗装性も良好である。
材質により、ヒガツラ・アオカズラと称することがあるが、前者のほうが材質は良好とされ、建築材(装飾材)彫刻材、鉛筆材などに利用され、特に大径木が得られるので、碁盤、将棋盤、製図板、張板、和裁板などに使用され、家具の内部材にも用いる。
葉は香りが良く、まっ香を作る。
その他 札幌市円山の天然林は有名で、春の芽吹きがもみじの様に美しい。

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